漫画の海賊版サイトは無くならないの?他に良い方法はない?
以前に漫画の海賊版サイトである漫画村の運営者が逮捕されたということで大きく話題になりました。
海賊サイト運営の大物が逮捕されたということで、今後はそのようなサイトが無くなるのではという期待がありましたが結局のところ今現在も他のサイトが生まれただけでいたちごっこの状態が続いています。
参考記事
結局、「漫画村」は死んでないのではないか
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2108/30/news065_3.html
今後も取り締まりは必要になっては来るのでしょうけど、あまり抜本的な解決策にはならないような気がしています。もっと解決のためにできることがあるのではないでしょうか。
一つのサイトを潰しても新しいものが生まれるだけ
当時最大と言われていた海賊版サイトを潰しても、また今新しいものが複数生まれてきています。
実際の逮捕事例があってもまた平然と運営できるということは逮捕されない自信がある、運営が日本ではない、たどりつけないという何かがあるのでしょう。日本でないにも関わらずデータは日本から持ってこれるということ。これはとんでもない話です。
最もデータに関してはどこかから持ってこれないとしても一部購入すればそこから複製されていくのでコピーデータを作らせないというのは無理がある話だということはわかります。
今回のことからこのようなサイトを潰したところで次のサイトが生まれるだけで抜本的な解決にならないということがわかったかと思われます。
いくら違法ダウンロードを犯罪化したところで、使用している人数が数十万人もいて、その人達をどう特定してどう捕まえるのかという話になってくると無理がありますよね。まず運営者を逮捕するべき話でしょうし、利用者一人一人を罪に問うのは無理がありますし証拠としても厳しいものがあるでしょう。
若者は倫理観ではなくて利便さを選ぶ
一般的な違法サイトだとしても若者は倫理観を持って使用しない、ではなく問題なく使えるのであればその利便さを選ぶということになるのかなと思われます。
利用に関するハードルが高いということであれば問題になるかもしれませんが、誰でも簡単にアクセスできて見ることができてしまうというもの。そして通常の購入であれば結構お金がかかってしまい、そう気軽に購入することができないというもの。
それであれば違法であっても誰も捕まらないのであれば赤信号をみんなで渡るのと同じという気持ちになってもわからなくもないというものです。
黙っていてみんながしっかりと倫理を守るのであれば、とっくにSNSでの誹謗中傷問題なんてなくなっています。性善説のみで動くというのは難しいものなのです。
正規のアプリはとても使いにくい
このような違法的なサービスと比較して正規のアプリが著しく使いにくいというのも問題です。出版社によって範囲となる漫画が異なるので、いくつものアプリを入れなければいけませんし、それぞれ操作性も異なります。
そして掲載されている漫画の種類はとても少なく、自由に選べるというまではいきません。1日に見ることができる量も大抵かなり厳しく制限されていて、すぐに無料で読める範囲は終わってしまいます。
他にも細かいインターフェイス等も含めて、どうも使っていて本当に便利でこれがあれば違法サービスなんて使わなくて正規がいいよというようには言えないようなものばかりなのです。
違法サービスであれば原価がほぼかかっていないのに対して、正規サービスでは当然利益を出していかなければいけません。著作権料もありますし、アプリ等で展開する分、通常の書籍としては売れなくなりますので、その分を売上を上げなければいけません。
正規サービスとしてもアプリが出てきていることは嬉しいことではありませんが、これだけで海賊版に対処していくというのは無理があるようにも思えてしまいます。
有料でも便利なサービスがあれば使いたい
全員が何がなんでも無料で、違法でもいいから漫画を読みたいと考えているわけではありません。学生であれば違うかもしれませんが、大人であれば少しくらいのお金を出すことに抵抗があるわけではなく、良いものがあれば課金したいと考えている人はたくさんいます。
スマホゲームに毎月大量の金額を課金する人もいるくらいですし、そうでなくてもサブスクでの映画のサービスに入っている人はもう珍しくもありません。別にネット上のサービスだからといって費用を払いたくないわけではなく価値を感じるものであれば支払いをしていくのです。
それであれば、本当に出版社関係無しでアプリ一つで大半の漫画が読めてしまう、サブスク等の仕組みを取り入れたものを用意する、等があってもいいのではないでしょうか。
時間でのレンタルシステムのようなものを用意してもいいかもしれません。
なかなかサブスクの仕組みでは、原稿料、著作権料が支払えないということがあるのかもしれませんが、何かの工夫のしようはもっとあるようにも思えます。
全員が毎日朝から晩まで漫画を読み続けられるような時間があるわけではありません。一日の時間が休日でもない限りかなり限られている人が多いでしょう。映画と一緒でいくらたくさん読もうと思っても限度があって、毎日何十冊も読むというのは不可能なはずです。
実際にはサブスク料金を指定しても、読まないで過ごす人もたくさん出てきてバランスが取れたりすることもあるのではないでしょうか。
投げ銭等の支援の仕組みはどうなのか?
他に考えられるのが投げ銭等の支援の仕組みです。ファンからの寄付であったり、単行本購入でなくても作者が利益を得られるような仕組みがあっても良いように思います。すでに一部の人はやっているかもしれませんが、もっと大きな仕組みがあったもいいように思うのです。
ファンが支援することで何かのリターンがあったり、特別に見られないものを見ることができる。そのようなものがあれば、一定の確率で課金してくれる人も出るかもしれません。シリアルコード入りの特別版のようなものが出ればネットにオープンに出回るのではなく、ファンの人達がしっかりと支援していくということも可能なように思えます。
本当であれば、海賊版サイトは明らかに悪になりますのでそういうものを排除してみんなで単行本・電子版を購入するようにすれば問題は解決するのかもしれません。ですが、現実的に無理なのであれば別の収益化方法も考えなければいけません。
音楽でアーティストがCDが売れなくなっても配信・サブスク・ライブ・グッズで収益化しているように漫画の世界においても何かやりようがあるのではないでしょうか。